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Arduinoを使用して自律走行可能なカートを作ってみた——運転時に撮影した画像で機械学習

WebカメラとAIで走路を認識し、自律走行するArduino制御のカートをArduino公式ブログが紹介した。

YouTubeで乗り物関係のDIYプロジェクト動画を公開しているAustin Brake氏は、機械学習手法の1つである「行動クローニング」を使用して自動運転カートを作製した。行動クローニングとは、特定の行動の例をモデルに示して訓練し、その行動をモデルが模倣学習するというものだ。

Self-driving Go Kart

Blake氏は作業場内の床にテープを貼って作ったミニサーキットでカートを運転し、20周ずつ両方向で走行する間、カートに搭載したWebカメラでカートの前方を撮影。保存した約1万5000枚の画像をデータセットとしてNVIDIAの自動運転モデルに読み込ませ、畳み込みニューラルネットワークを使ってモデルの訓練を実施した。

Blake氏は、子ども向け乗用玩具「Tesla Model S for Kids」を流用して「Teskart」と名付けた自動運転カートを作製したことがあり、その際に生じたさまざまな課題から得た教訓を今回のプロジェクトに生かし、さらなる運転精度の向上を図っている。

Self-driving Go Kart

このプロジェクトではその場で360度回転ができるほど小回りが利くサイズのカートを採用し、Teskartから自動運転用ハードウェアを移植。モーター部分にはCNC加工によるカスタム部品を使っている。また、搭載Webカメラも1台から3台に変更し、NVIDIAの機械学習手法に基づいて、カメラ3台で微妙に異なる角度から撮影した画像を収集する方法を試行している。

機械学習モデルはカートに設置したノートパソコン上で動作しており、ハンドル制御用とスロットル制御用にArduino Nanoボードを計3枚搭載している。

Blake氏のYouTubeチャンネルでは、カート作製についての詳細や、作業場内のミニサーキットを自動走行するカートの様子を収録した動画が公開されている。走路の端がはっきりと区別できるようになっていれば、他の走路でも自動走行できる可能性はあるという。

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