Piletは、以前fabcrossで紹介したポータブルミニコンピューターだ。Raspberry Pi 5に対応しており、PCIeやNVMeなどの規格をサポートしている。今回のキャンペーンでは組み立てが簡単なキットとして提供しており、はんだ付けは不要だ。ただしRaspberry Pi 5はキットに含まれないので、別途自分で用意する必要がある。

完全な回路図やすべてのPCBファイル、CADデータ、ソースコードをオープンソースとして公開する予定で、好みに応じてハードウェアやソフトウェアを調整したり変更したりできる。

Piletは「Pilet 5」と「Pilet 7」の2モデルをラインアップ。Pilet 5は5インチ、Pilet 7は7インチのタッチスクリーンをそれぞれ搭載している。

Pilet 5はカーソル制御が可能なトラックボール、IPSタッチスクリーン、キーボードを搭載している。キーボード上部にはスクロールホイールに加えてゲーム用のA／B／X／Yボタンなども備える。

一方、Pilet 7は7インチタッチスクリーンのみ搭載するタブレットタイプだ。内部構造はPilet 5と同様で、デフォルトで「KDE Plasma」を実行する。着脱式モジュール機能を開発中で、完成すればキーボードやゲームパッドなどさまざまなコンポーネントを本体下部に取り付けて使えるようになるという。

バッテリーモジュールにはTexas Instrumentsの「TPS61088」を採用しており、一般的な5V USB電源からの充電にも対応する。今回のキットにはバッテリーは含まれていないが、オプションの8000mAh充電式リチウムポリマー電池2個セットを使用すると、画面表示が7時間可能だとしている。

キャンペーン価格は、Pilet 5が309カナダドル（約3万3000円）でPilet 7が289カナダドル（約3万1000円）。いずれもNVMeモジュールが無料で付属する。日本への送料はキャンペーン終了後に確定する予定で、出荷は2025年7月を予定している。

Piletは2025年2月7日までクラウドファンディング中だ。目標額2万カナダドル（約220万円）に対し、2025年1月29日時点で目標額を大きく上回る約96万カナダドル（約1億円）を集めている。