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折り紙を応用し、バイオプリント組織にセンサーを埋め込む技術を開発

イスラエルのテルアビブ大学は2024年7月9日、同大学の研究チームが、折り紙を応用してバイオプリント組織の正確な位置にセンサーを埋め込む技術を開発したと発表した。

研究用の生体組織モデル作製法として、3Dバイオプリンターがすでに普及している。しかし、プリンターヘッドがセンサーを破壊するため、センサー上に組織層を積層できないという欠点を持つ。

そこで研究チームは、折り紙に着想を得て、複数のセンサーをバイオプリント組織に折り畳む装置「MSOP(Multi-Sensor Origami Platform)」を、CADを使用して開発した。組織内のあらかじめ定義した位置にセンサーを挿入でき、3D生体組織モデルの正確な位置における細胞の電気活動や抵抗を測定できるようになる。MSOPは、市販の3D電極アレイと組み合わせた電気測定も可能だ。

研究チームは、MSOPの有効性を評価するため、有害物質から脳を保護する役割を担う血液脳関門(BBB)を模倣した3D脳組織モデルを作製した。そして、BBBにおけるさまざまな薬剤の透過性を電気抵抗から評価し、装置の有効性を実証した。

MSOPは、細胞に酸素や栄養を供給する流路を確保でき、温度や酸性度などを計測する様々なセンサーを組み込み可能だ。組織内の電気活動を高精度で観測する装置への応用が期待される。

同研究成果は、2024年4月18日に『Advanced Science』誌に掲載された。

fabcross for エンジニアより転載)

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