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1万回以上の充電サイクルに耐えるニオブベースバッテリー「XN50」

エネルギー貯蔵ソリューション企業であるスイスのLeclanché(ルクランシェ)は2024年9月23日、ニオブ(Nb)を基にした新材料「XNO」を採用したバッテリーセル「XN50」を発表した。

XNOは、先進的なバッテリー技術を持つ英Echionが開発した、活性アノード(負極)材料だ。この新材料を使用したバッテリーセルXN50は、従来技術を大きく上回る性能を達成し、特に電動モビリティ、鉄道や海洋分野など、高負荷での用途が期待されている。

XN50の主な特徴は、既存のチタン酸リチウム(LTO)技術と比較して、50%高いエネルギー密度で急速充電に対応し、過酷な条件下でもセルの安全性と性能を維持する点だ。

具体的には、高負荷条件において、1万サイクル以上の推定サイクル寿命で高出力を維持する。さらに、1000回の急速充放電サイクル後でも容量減少は3%未満、抵抗値の増加は15%未満に抑えられている。環境面では、XN50は独自の水性カソード製法により有機フッ素化合物(PFAS)を含まない。

同社のCEOであるPierre Blanc氏は、本製品が既存のLTOを代替して、高負荷用途向けの急速充電バッテリーソリューションになると述べた。また、この製品が現行のグラファイト/リチウムニッケルマンガンコバルト酸化物の製品を補完するとも付け加えた。

fabcross for エンジニアより転載)

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