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建築構造用の頑丈なガラス製レンガを3Dプリントで製作 米MIT

Credits:Image: Ethan Townsend

マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究チームは2024年9月20日、リサイクルガラスを使用した3Dプリントで、ガラスレンガを開発中であることを発表した。この研究成果は、同日発行の論文誌『Glass Structures and Engineering』に掲載された。

ガラスは汚染されていない限り、ほぼ無限にリサイクルすることができる。再構成可能なガラスレンガは、建物の寿命が尽きた際に解体され、新しい構造体の一部として再び使用することができる。

研究チームは、建物資材を可能な限り再利用することで、新たな資材の製造を最小限に抑えようとしている。この考え方は、建物の建設から解体までに排出される温室効果ガスを抑制し、循環型建築を目指すものだ。

ガラスレンガの製作方法は、MITのスピンオフ企業である米Evenlineが提供する、カスタム3Dガラス印刷技術を利用した。これは、組み立て玩具のブロックが連結するような構造で、上から見た形状が数字の8の字型となる、高強度の多層ガラスレンガだ。8の字型の形状にすることで、レンガを拘束しつつ、曲率のある壁を構成することができる。

ガラスレンガの試作品は、一般的な吹きガラス工房で使用されるソーダ石灰ガラスを使用して印刷した。組み立て玩具のブロックのスタッドに似た丸いペグを、印刷したレンガに2本ずつ取り付けた。このペグによってレンガが連結され、より大きな構造体を形成する。この連結機能は、別工程でレンガの底に取り付ける。

エンジニアらは、3Dプリントしたガラスレンガの機械的強度を、工業用油圧プレス機を使用してテストしたところ、1個のガラスブロックがコンクリートブロックと同程度の圧力に耐えた。この結果から、建築用レンガの大部分は3Dプリント用ガラスで製作できると考えられる。

研究チームは、このガラスレンガの連結機能をプリントガラスで製作する方法を模索しているが、設計規模の拡大においてこの課題が障害になるとは考えていない。連結されたガラスレンガで湾曲した壁を構成して、次の段階では徐々に規模を拡大し、自立するガラス構造体の製作を目指している。

fabcross for エンジニアより転載)

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