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犬用の人工膝関節を開発——ペットの治療に新たな選択肢を提供

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米テキサスA&M大学は2024年8月6日、同大学のバイオメディカル工学科の4年生5人からなるキャップストーン・チームが、犬用の人工膝関節を開発したと発表した。

現在の犬の人工膝関節置換術の手術は、保険に加入していた場合でも経済的負担が大きい。また、手術に失敗した場合、膝を完全に固定する人工膝関節置換術、切断、あるいはそれ以上の厳しい選択肢を突き付けられる。このような状況から、ペットの膝の怪我の治療法を決める際に、アメリカでは多くの飼い主がジレンマに直面している。

開発チームは、関節を固定しつつも回転、屈曲、湾曲させる方法を見つけるため、一般的な膝インプラントの設計に部品を追加した。さらに、犬の膝の修正手術のためにカスタマイズしたインプラントを製作するためのワークフローである、「Rev Knee」を開発した。

Rev Kneeの手順は、まず膝関節のCTスキャンデータを、患畜固有の脛骨と大腿骨のポイント部分を再現するソフトウェアにアップロードする。膝の形状を正確にセグメント化し、そのセグメンテーションを、患畜の解剖学的構造をカスタマイズできる既存のソフトウェアに入れ、そこから患畜の膝のモデルを3Dプリントする。

現在、アメリカで頻繁に使用されている膝関節インプラントの設計は、動物の靭帯の動きと上下の脚の骨への接続に依存している。この点について開発チームは、自然な動きと可動域を提供できる反面、手術の失敗のリスクを高めると説明している。

もし靭帯のひとつに問題が生じたり機能しなくなったりした場合、その関節はそれで終わりになってしまう。開発チームは、靭帯をすべて取り除いても機能するものを作っていることを付け加えている。

今回の開発は、動物と人間双方の健康状態を改善するために、獣医学部とバイオメディカル工学科が連携して進めている取り組みだ。同じようにカスタマイズされたワークフローを人間の理療に適用している業界の専門家からも、指導を受けたという。

開発チームは、この技術を小児科での治療に応用することを目指している。小児科では、患者が成長していく過程を考慮する必要があるが、このチームはまだその関連性を見いだせていないという。また、通常の過程とは異なり、まず動物の治療が重要視されていることも特徴として付け加えた。

fabcross for エンジニアより転載)

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