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Raspberry Piがロンドン証券取引所に上場——コンピューター教育拡大と製品開発強化を目指す

Raspberry Piは2024年6月11日、ロンドン証券取引所(LSE)におけるIPO(新規公開株式)の実施を発表した。同社のIPOについては、Raspberry Pi財団が2024年5月22日の公式ブログにおいて検討中であることを発表していた。

Raspberry Pi Holdings plc(RPI)として上場を果たしたRaspberry Piは、慈善団体のRaspberry Pi財団が商業向け子会社として2012年に設立。ラズパイシリーズと関連製品/技術の開発、生産、販売などの商業活動を担い、2社の協力体制の下、多目的に活用できるコンピューターの普及を推進してきた。

ラズパイは、低コストながら高性能、かつ使いやすいコンピューターとして受け入れられ、累計販売実績は6000万台を上る。Raspberry Pi財団が提唱するコンピューター教育を目的としたカリキュラム改革や、教員へのトレーニングイニシアティブにより、若者のコンピューターへの関心が高まっていることも普及拡大を後押しした。当初は教育やホビー向けが主流だったが、現在では産業/組み込み市場向けが3分の2以上を占め、ラズパイの普及をけん引している。

LSEへの上場は、同社のこれまでの歩みの岐路となる瞬間であり、進化の新たな段階に入ったと評価する。Raspberry Pi財団がIPOにより調達した資金は、同社の設立20周年に向けた新たなチャレンジへの投資に活用され、コンピューター教育の拡大や、必要とされる製品の開発と投入の迅速化などを図るとしている。

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